実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2015年04月26日

金融業界からの資金調達を諦めなければならない状態とは Cアセットファイナンス 売掛金

今日はアセットファイナンスの可否についてお話しします。
そもそも、アセットファイナンスとは?について簡単に説明します。

本来、アセットファイナンスとは、企業が保有する資産から生み出されるキャッシュフローを返済原資とする資金調達方法のことです。
これとは逆に企業の信用力によって資金調達を行うことをコーポレートファイナンス(銀行融資)と言います。
アセットファイナンスの代表的な例として不動産を担保とした融資が有名ですが、その他にも金融資産、知的財産権などキャッシュフローを生む資産であれば基本的に全てアセットファイナンスの対象になります。

ただ、このブログでは、アセットファイナンスとコーポレートファイナンスと言う区分けよりも、リコースかノンリコース、また税金や社会保険の滞納による現実的な資金調達可否への影響を重視して、不動産担保融資や売掛金担保融資はデットファイナンス、そして、アセットファイナンスは資産の売却を伴う流動化による資金調達と言う区分けにしいます。
学問的には正しいかどうかは分かりませんが、日々のアレンジにおいて分かりやすくするための区分けでこのブログの記事は書いています。 

では、具体的に日々利用できるアセットファイナンスとはどのようなものかについて話を進めてまいります。
現実的な資金調達の可否について話をしていますので、ここでは利用頻度が高いファイナンスを紹介します。
@売掛金の流動化
A償却資産の流動化
B不動産の流動化
C入居保証金の流動化 

@の売掛金の流動化、ファクタリングを例にしてアセットファイナンスの可否の話を進めて行きたいと思います。
ご存知のように私が理事を務める社団のグループ会社でも、2社間契約のファクタリングのサービスを開始しましたので、私もアレンジの立場よりもファイナンスする当事者としての立場が強くなりました。
だから、リアルな話ができると思います。  

・売掛金の信用度
何よりもファクタリングについて重要なのは売掛先の信用度です。
これがなければ、そもそもファクタリングが成立しないことはご理解いただけると思います。
資金調達の可否を考える時、ファクタリングに限らず、原則は利用者目線ではなく、ファイナンスをする側の目線で考えてみることが最も重要です。
だから、ここでも、あなたがファイナンスする側の理屈や論理で考えれば、すべての要件がクリアできていても、譲渡される売掛金自体の信用度がなければ買取るようなことはないと言うことがお分かり頂けると思います。   

・売掛金のサイト
サイトとはご存知のように売掛先から回収するまでの期間のことです。
いくら売掛先の信用度があっても、1ヶ月先に入金予定のものと、3ヶ月先4ヶ月先、あるいは半年先になればなるほど、売掛先の状況はつかみにくくなります。
東日本大震災のような自然災害リスクも日本では大きなリスクです。
あるいはテロ、そして国家間の緊張リスクも、どこの国と言わなくてもお分かりのように、いくら信用度が高い会社でも、どこかの国の経済クラッシュや国家間の紛争が勃発すれば、大変な被害を受ける懸念は否定できず、サイトが長くなればなるほど、当然ながらリスクは高くなります。   

・利用者の信用
本来の売掛先の債権譲渡承諾を取ることが前提の3社間契約のファクタリングでは、ほとんど利用者はリスクにはなりません。
でも、売掛先に知られずに行う2社間のファクタリングでは、正直に言えば顧客を疑うことになりますが、利用者の信用度をどう判断するかは、最も悩ましい問題です。
具体的に言いますと、次のようなリスクが存在します。

まずは利用者(利用会社)の資金繰りが厳しい場合、約定通り売掛先から入金があるのに、本来なら即日債権を譲渡した会社に送金しなければならないのに、ついつい手形決済や給料支払を優先して、債権譲渡先への送金をしなかったり、支払いが遅れるリスクはけっこう高いと言わざるを得ません。
まして、1ヶ月と言う期間であっても、利用者が破綻してしまうリスクだってないとは言えません。
破綻したら、回収できないリスクは当然ながら高くなります。

また、実際、資金アレンジの仕事をしていて気づくのは、税金や社会保険を滞納している会社は多く存在します。
たまたま、税金や社会保険を滞納している会社の売掛債権を買い取った場合、2社間契約の場合は、一旦利用者の口座に入金されますから、たまたま入金した日に、税務当局などから差し押さえが入るリスクも無視できないのです。

そして、何よりも利用者の信用を考えると、やはり経営者を信用できるかどうかは非常に重要になります。
資金繰りが厳しくても、約束は守る。
これはまさに、顧客の人となりの問題で、この判断は審査ポイントの中で最も重要ですが、最も難しいところです。   

・売掛金の内容
売掛先の信用度が高くても、売掛債権が確定債権には見えても、実はクレームや返品などで、実際には確定債権になっていない場合があります。
具体的には建設工事会社の場合は、この傾向が顕著で、多分どこの債権買取会社でも、あるいは売掛金担保融資のノンバンクでも、建設工事会社はNGであることが多いのは、実際は確定債権になっていないリスクを見るからです。 

以上のように売掛金の流動化、ファクタリングの可否は、次のポイントをクリアできているかどうかをチェックしていただければ判断できます。 

1.売掛先の信用度
2.自社の状況 
  資金繰り、税金や社会保険の滞納の有無、約定通りの支払い実績、破たん懸念
3.売掛金の確定債権度 


A以下の流動化は次回に続きます。



2社間のファクタリングサービスは次のサイトをご覧ください。
財務会計支援機構 | 銀行への融資を断られた経営者の皆様へ
posted by bhycom at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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