実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2015年04月16日

金融業界からの資金調達を諦めなければならない状態とは @

今回のタイトルは資金調達ができないケースとはと言う、実にネガティブな内容です。

資金調達のアレンジの仕事をしていると、金融業界からの資金調達は無理で、もはや別の手段を講じなければいけない時ではないかと思われるお客様とも稀ですがお目にかかることがあります。

資金調達のアレンジを仕事としてやっている者にとって、非常に難しい状況です。

もちろん私の判断が100%正しいなんてことは思っていませんが、15年近くもやっていると、正直なところ9割方難しいなということは分かります。

でも、もはや金融業界からの資金調達は難しいということを伝えるには、お客様との信頼関係がなければ、理解していただけません。

私の場合、たまたま今までお手伝いしてきた資金調達のアレンジが限界金融とも言える範囲まで及んでいるので、90%難しいと思っても、10%の可能性にトライしていただくことがあります。

実際、現在も1件、非常に厳しい状況のお客様に10%の可能性にトライしてもらい、金額は小さいですが、リース会社の審査が通り、リースバック対象物件の検収さえ終われば契約、そしてリースバック実行につながる状況になっている案件があります。 

では、どのような状況だと金融業界からの資金調達が難しいかを説明してまいります。

その前に、今回はその前知識となる資金調達(ファイナンス)の確認です。     

資金調達には大きく分けて3つの種類があります。

この区分けも学術的に正しいかどうかは知りませんが、今までやってきた仕事の中で勝手に区分けしている分類です。

1.デットファイナンス
2.エクイティファイナンス
3.アセットファイナンス   

ご存知のように2のエクイティファイナンスとは出資を受ける資金調達のことで、多くの場合、金利という概念はなく、道義的には問題があるにしても原則返済義務はありません。

また、この資金調達の前提はあなたの会社の将来価値です。

だから、このファイナンスの場合は、あなたの会社の将来価値を描く事業計画書が非常に重要になります。

資金提供する側のメリットは多くの場合、キャピタルゲインであり、場合によっては高収益(高配当)がその目的となります。 

1のデットファイナンスとは、返済義務があり、かつ金利という概念が存在します。

だから、今後はなくなる方向に進むとは思いますが、現時点では中小企業の場合、代表者の個人保証が必要になることが一般的です。

このファイナンスの資金提供する側のメリットは、あくまでも金利というインカムゲインです。

そして、デットファイナンスは、ファイナンスを受ける側の会社の今までの実績や代表者の信用、そして物的な担保を審査して実行されます。 

3のセットファイナンスとは、言い換えれば資産の流動化です。

例えば、あなたの会社が自社所有の店舗で、物販や飲食あるいはサービス業を営業しているとします。

この自社ビルの元利払が負担になって、銀行からの新規融資が受けにくい状況になっているとします。

その対策として自社所有のビルを売却して、店舗などを新オーナーと賃貸借契約を締結して家賃を支払い営業を継続します。

このようにすることで、元利払の負担もなくなりますし、場合によっては真水の資金が調達できます。

このような調達方法がアセットファイナンスです。

また、売掛債権の売却による資金調達、いわゆるファクタリングもアセットファイナンスに入ります。

このファイナンスの特徴は、あなたの会社の資産を売却することで資金調達をしますから、当たり前ですが返済義務とか金利などという概念はありません。

(中には、不動産の流動化の場合は買い戻し特約などが付くケースもあります。)

あるのは、ビルの場合なら、仲介手数料やコンサルタント手数料などいわゆる手数料が通常は必要になります。

だから、ファクタリングにおいても金利という概念はありませんが、買取手数料というコストが発生します。

今日は、「金融業界からの資金調達を諦めなければならない状態とは」をご説明する前段階として、どうして資金調達を諦めなければならないかを判断する材料としての前知識的な話をさせていただきました。
posted by bhycom at 02:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。