実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2015年04月12日

ファクタリングは融資ではない

2社間契約の売掛債権買取サービス開始 の話をしていて思うのは、顧客はもちろん、コンサルタントの中にも、ファクタリング(売掛債権譲渡)と売掛金担保融資を混同している方がけっこういることです。

条件の照会で次のような質問が出ます。
「金利はどのぐらい?」
「返済期間は?」    

ファクタリング(売掛債権譲渡)について基本的なところを復習したいと思います。
ファクタリングは、あなたの会社が保有する売掛金を、売掛債権買取会社に売却して資金を得るファイナンスのことです。
あなたが売却した売掛金には、契約時に合意したサイトによる支払日が決まっているはずです。
だから、売掛先は支払日になると、売掛金の支払いを行います。
この支払いが、三社間契約の場合は、売掛先から直接売掛債権買取会社に支払われます。
3社間契約のファクタリングでは、この時点で一連の取引は終了です。

ところが、売掛先に売掛債権買取会社に売掛債権譲渡をしたことを通知しないで行う2社間契約の場合、売掛先はあなたの会社の従来送金していた口座に送金します。
だから、あなたは売掛先から送金されてきた資金を、売掛債権買取会社に支払い、この時点で、一連の取引が終わります。 
つまり、ファクタリングにおいて2社間であろうと3社間であろうと、融資ではないから返済期間など存在しません。
売掛債権を売却したことで、本来の売掛債権の対価が送金されてくる時期に入金がないだけです。
ところが2社間のファクタリングでは、売却した売掛債権なのに、一旦あなたの会社に送金されてくるからややこしくなるのです。
要は、あなたの会社は売却した売掛債権を債権買取会社のために回収代行する形と考えていただければ分かりやすいと思います。    

そして、金利という概念もファクタリングには存在しません。
売掛債権買取会社はあなたの会社の売掛債権買取の利益として、買取手数料を取るのです。
つまり、ファクタリングにおけるあなたの会社のコストは、金利ではなく、売掛債権買取業者に支払う買取手数料、つまり手数料になります。
手形割引やでんさい割引における、割引料と同じです。
だからファクタリングにおいては、返済期間とか融資期間は存在しませんし、金利も存在しません。
このあたりのことをご理解していただかないと、ファクタリングが理解できません。 

そして、2社間のファクタリングの手数料が、3社間のファクタリングよりもリスクが高いから、手数料も高くなることについて説明したいと思います。 
本来のファクタリングである3社間契約の場合は、売掛先から売掛債権買取会社に直接支払うことが、あらかじめ行われる債権譲渡承諾の時に決まっているから、売掛先の信用力のリスクをとれば良いので、信用力の高い売掛先の売掛債権なら低い手数料で買取っても、回収できないリスクは低いのです。
ところが、2社間契約の場合は、あなたの会社にいったん支払われ、あなたの会社から売掛債権買取会社に送金をして取引が完了します。
つまり、あなたの会社の銀行口座に一端入金されることで、さまざまなリスクが生じるのです。

@資金繰りに困っているあなたが、ついつい、売掛先から送金されてきた資金を自社の資金繰りに流用してしまうリスク。
Aあなたの会社が、税金や社会保険を滞納している場合、たまたま売掛先から送金された資金は差し押さえされるリスク。
Bあなたの会社が倒産することで、売掛先から送金された資金があなたの会社で滞留してしまうリスク。

特に@のリスクがもっとも懸念されるリスクです。
実際、資金調達のアレンジをしていると、中には1回目の返済から延滞する会社や破綻する会社も存在します。
このようなことから2社間のファクタリングは売掛債権買取会社からすれば高リスクになるため売掛債権買取手数料は高くなるのです。
だから、2社間のファクタリングにおいては、取引の回数が増えて実績ができれば、信頼関係が築かれることで、買取手数料が低くなる傾向があります。
以上、少しでもファクタリング、特に2社間のファクタリングについてご理解していただければと思います。
posted by bhycom at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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