実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2015年02月04日

取引銀行からの融資が不調になったら 2

なぜ取引銀行からの融資が不調になったら と言う記事を書くことにしたかと言うと、一度10億円近くの負債を抱えて倒産したにも関わらず、新会社でも銀行融資を受け、倒産した会社の主要取引先、それも大手がほとんどなのに、そのほとんどの会社と取引を再開している会社の経営者と面談したからなのです。
西日本の某県に所在する菓子製造販売の会社で、同業他社はいっぱい存在していますが、同社のカテゴリーは唯一無二で、数年前倒産した会社も、売れないで倒産したのではなく、売れ過ぎで急拡大したことで資金のバランスを崩し倒産したのです。

つまり、良く売れる商品を提供していたからこそ、取引先も再開を待ち望んでいて、急速に復活しているのだと思います。

そして何よりも、経営者は冷静、かつ明るくアグレッシブな人格であることが、現在の復活を実現していると思います。

話を聞いたら、商品は倒産した会社と現在の会社とほぼ同じですが、生産効率は5倍程度に上がっており、手作業で大量受注に対応しているから、社員にとっては長時間労働など、労働環境が良いとは言えません。

でも、着実に実績を上げており、経営者の社員を掌握する力と、社員の経営者に対する信頼関係がなければ、こうは行きません。

正社員のほとんどが倒産した会社時代からの社員で、この経営者の求心力は相当高いと言えます。

そして、資金調達も地元地銀から順調に融資を受けていて、事業規模が現行のままなら、特段資金調達で困ることはありません。

でもこの経営者は、わざわざ飛行機で上京して私と面談しました。

紹介している資金調達は銀行融資と比較すれば、金利も高いし期間も短かったりで、普通の経営者なら、現状に満足して銀行以外の資金調達など眼中にないと思われます。

でも、銀行以外の資金調達を検討するのは、前の倒産した会社時代の苦い経験があるからなのです。

先ほども書いたように、倒産した会社は売れない会社ではなく、むしろ売れ過ぎて急拡大し過ぎたことが原因でした。

急拡大する企業は、銀行融資だけに頼っていると、一時的に資金繰りが破綻することがよくあります。

だから、現在の会社も1億⇒3億円⇒8億年と急成長しているため、今後も前回の時と同じような局面があると経営者が気付いているから、わざわざ上京して私と面談したのです。

銀行融資ではない資金調達の説明をすると、だいたいにおいて、普通の経営者なら金利が高いから嫌!期間が短いから嫌!だと、この部分で思考停止して、リスク管理まで頭が回らないのです。

何かの拍子に銀行から融資が止まった時のリスク管理ができていないのです。

この点を面談した経営者に確認したら、現状なら不要だけれど、急成長しそうだから、必ず銀行以外の資金調達の必要な局面が出てくると思うので、比較的余裕がある今だから検討したいし、ファイナンスの実績を作っておきたいとのこと。

まさに100点満点の回答です。

前回(取引銀行からの融資が不調になったら )と今回、記事を書く目的は、実は、余裕あるときに、何かのきっかけで銀行や政府系金融機関から融資が受けることができなくなった時のために、できるだけ多くの金融機関から融資やファイナンスを受けて、既存取引先の数を増やし、資金調達の選択肢を増やしておくことをお奨めしたかったからなのです。

債務超過、直近3年以内に赤字決算、融資余力がないなどが原因で銀行からの融資が止まっている状況なのに、金利は銀行並み、期間は最低3年以上などとあり得ない妄想をする、無知かつ現状認識ができていない経営者が多い中、銀行から融資が受けれなくなった時のためのリスク管理を、資金繰りに余裕がある中で行っている経営者には感服したのです。
posted by bhycom at 01:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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