実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2015年02月09日

戦略的な資金調達 2 銀行取引の多様化

前回では、「創業から2〜3年ぐらい経過すると、多くの会社において、前向きな資金か後ろ向きな資金かは別にして、創業から取引がある金融機関だけでは、ほとんどの場合、必要な資金調達が十分にできなくなることが多い」と書きました。

もう少し具体的に話を進めます。 

創業から2〜3年の間にぜひ行っていただきたいのは、融資を前提とした取引をする銀行(信金、信組含む)を、できれば1行取引から2行、あるいは3行にする銀行の多様化です。

銀行、特にメガや有力地銀は、一中小企業に対して、親身なサービスが行われているかと言うと、担当者にもよりますが、ほとんどの場合、行われていないと言うのが実情です。

これは、90年代のバブル崩壊のあと、竹中が中心になって行われた銀行の効率化で、メガや有力地銀の場合、中小企業に細かなサービスができる体制ではなくなったことが原因です。

だから、銀行の方針変更や担当や責任者が代わると、急にドラスティックに融資に対する姿勢が変わるようなことは決して少ないことではありません。

これは、私のように顧客を紹介する側にとっても同じで、メガや有力地銀はお客に対する対応が急に変わることがよくあって、顧客に安定的なサービスをすると言う観点では、非常につきあいにくい相手です。

このようなことは、有力地銀ではない地銀や信金でも、メガや有力地銀ほどではないにせよ同じような体質は存在していて、中小企業は業績や財務内容に問題がなくても、銀行の方針変更や担当者が代わることで、急に対応が代わることはつきものと理解しておいた方が安全です。

とにかく早い段階で、複数の銀行と融資が絡む取引をしておくことはリスク管理上重要です。

今日、ご認識していただきたいのは、創業後3年以内に、複数の銀行と融資が絡む銀行取引を行うことが重要です。 

確かに創業から取引をしてくれ、その後も友好的な付き合いの銀行がある場合、この銀行以外の銀行と取引を開始するのは、不義理をするような感覚になって、やりにくいようなケースもあると思います。

でも、銀行の対応が急に変わることは本当に多く、良い銀行取引ができている間に、1つか2つ、別の銀行との取引をスタートしていただきたいと思います。

理想的には、創業後3年以内に、地銀+信金+政府系金融機関といった取引形態にしておくことと良いと思います。

また、重要なことは、できれば取引の密接度(融資残高の順番)は、メイン(信金、信組)・準メイン(地銀)・政府系金融機関と言うのがベターで、政府系金融機関が一番融資残高が多いと言うことは政府系金融機関も嫌うから避けていただきたいと思います。

そして、メインと言う銀行の存在も大切で、まずは最初に取引した銀行と優先的な取引をするバランスも重要です。

でないと、融資が絡む取引銀行が複数あっても、親身なサービスが受けられる取引銀行ができません。

また、メガや有力地銀、特にメガは、年商が5億円とか、できれば10億円を超えてから取引をスタートした方が取引しやすいと思います。

年商が1億円にも満たない状況で、メガとの1行取引だけだと、何か突発的な資金ニーズが出ても、多分、地銀や信金などと違い、メガからすればあなたの会社は、多数の取引会社の一社に過ぎないから、親身になって相談できる担当者がいることも少なく、画一的な対応しかされないことがよくあります。

銀行との取引は相性もあって、一概には言えませんが、中小企業の銀行取引は、私見を言えば、まずは信金辺りからスタートしていただくのがベストだと思います。
posted by bhycom at 03:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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