実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2014年12月08日

中小企業の資金調達 26 取引銀行に融資を断られたら 14 仕入資金調達B

今回は得意先から発注書を受領した段階での、銀行以外の資金調達の具体的な方法の説明です。
まず、押さえて置きたいのは、あなたの会社の与信が高く、取引銀行と友好的な関係であれば、発注書を受領した段階での仕入資金の調達は、銀行に言えば高い確率で、普通に融資を受けることができると思います。
とは言え、銀行は1社に対して融資を無制限にするわけではなく、上限枠を設置していることが多いから、急に売上が拡大している会社にとっては、銀行からの融資だけでは足りない場合もあると思います。
でも、与信が高ければ、メインバンクに融資枠の問題で謝絶されても、サブの取引銀行で融資が実行される可能性もあります。
とは言え、急激に売上を伸ばしている会社には、銀行に頼らない仕入資金の調達が必要なケースもあると思います。
だから与信が低くなって銀行から融資がNGになった経営者のみならず、急成長している会社のの経営者にもご一読いただければと思います。    

具体的に説明をします。
状況設定をします。
あなたの会社は優良得意先の大手企業から大型発注を受けたとします。
でも、原材料は部品を仕入れて製品を完成し納品してから売上回収まで半年ほどかかります。
あなたの会社は与信が低くなっていて、銀行からの融資を受けることは難しくなっています。
大手企業の発注書を受領したことを証拠として、そのための仕入資金の調達をしなくてはなりません。
ただ、優良得意先の大手企業には仕入資金の調達が上手くいっていないことは知られたくありません。 

このような時、対応してくれるノンバンクやファイナンス会社があるのか?
はっきり言って、まだこのような前提条件のニーズをスムーズに満たしてくれるところはありません。
一時的には、サービスを行っていたファイナンス会社がありましたが、現在は金融はやらなくなり、売掛金の管理や請求代行、あるいは売上の回収代行サービスのみ行う会社にシフトしています。
また、私が理事を務める社団もノンバンク大手と、仕入資金のファイナンスについては、良いところまでスキームの構築はでき、数件実行間際まで行きましたが、最終的なところでノンバンクの稟議が通らずNGになりました。
この分野のファイナンスは、本当にニーズが多く、マーケットも大きいので、各ノンバンク、各ファイナンス会社ともサービスができるように日々試行錯誤していますので、私が存じ上げないだけで、すでに既存サービスとしてバンバンやっているノンバンクやファイナンス会社はあるかもしれません。
そのような場合はご一報いただければ幸いです。 

ここからは、具体的な方法についてのご案内です。
一つ目は、このブログでもお伝えしているクレジットカード会社の仕入資金立替サービスです。
クレジットカード会社の野望 の中の3番のサービスをご覧いただきたいのですが、現状をお伝えしますと、まだ残念ながら、成約間際まで進んでいる案件はあっても、まだ成約案件がありません。
このサービスがどのようなものかを説明します。
信用力高い会社からあなたの会社は大型の発注を受けたとします。
この時、その受注したプロジェクトの入金口座を、クレジット会社の、「あなたの会社の口座に見える口座」に変更が可能であれば、クレジットカード会社が仕入資金を立替えるサービスです。
条件は、発注元が信用力の高い会社で、立替える資金が1000万円以上1億円以内の案件であること。
そして、もちろん銀行までの与信審査は厳しくないものの、あなたの会社の経営継続に疑義がないかどうか、また、受注した商品や製品を納品できない未完成リスクがないかどうか審査されます。
あなたの会社の状況と、今までに今回発注を受けた商品や製品を、あるいは類似の商品や製品をちゃんと納品した実績があるかどうかが重要なポイントになるのです。
つまり、受注先の信用力、あなたの会社の経営状況、納品実績の3つがそろえば、受注段階、言い換えれば、得意先から発注書を受けた段階で、まだ売掛金として確定債権化していないケースでも、仕入資金のファイナンスが可能なサービスなのです。
ところが、実態的には、このクレジットカード会社のサービスは、使いにくいものに変質してしまいました。
それは得意先にクレジットカード会社から確認の連絡が行くようになったのです。
中には問題がない取引先もあるかもしれません。
このクレジットカード会社は街金ではなく、超一流の金融会社です。
だから問題がないかもしれませんが、ファクタリングでもそうですが、得意先に自社の資金繰りの状況など知られたくない経営者が多い日本の現状では、このサービスは広がらないのではないかと懸念しているところです。
でも、この確認問題さえ問題でなければ、いつでも着手可能ですので、まず一つ目の方法は、クレジットカード会社が、正式には来年度から本格的サービス開始を考えている仕入資金立替サービスとご理解ください。
一流のクレジットカード会社との金融連携をもって、資金的な問題をクリアしていて、大型受注の円滑化を図っていると言えるような場合はぜひ検討されてみてはと思います。

次回は、成約案件がある2つ目の仕入資金立替サービスを説明します。
posted by bhycom at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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