実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2014年10月12日

詐欺師

金融に関連する仕事をしていると、大きなお金が絡むから、詐欺事件に遭遇したり、詐欺師と会うことも多々あります。
物騒な仕事と言えば仕事です。
実例をお話します。
  
まずは、オートローンの顧客に、ローン実行後、一度も返済せずに行方をくらまされた話です。
弊社の長年の顧客の紹介で、ある法人にBMW購入のためのオートローンを紹介しました。
前もって入手した決算書の内容も悪くなく、金額も大きくないので、面談などは省いて、外資系のファイナンス会社を紹介したのです。
本来なら、ファイナンスアレンジをサービスする場合は、顧客の会社に出向き、代表者と面談して、その意思を確認するとともに、会社の現状確認をして、事故が起きないようにしています。
ただ今回の場合は、金額も1000万円弱で、しかもオートローンと言う定型ローンだったため、この手順を省いたことが結果として、事故につながってしまいました。
定型ローンとは住宅ローンやカードローンのように、審査基準や借入条件を簡略・明確化されたローンで、その審査過程にはまったく入れないことから、通常はめったにサービスしません。
今回は、紹介者が長年の顧客であったこと。
また、定型ローンで金融機関の審査も金融履歴などを中心に単純で明解なため、ルーティンワークでできるため取り扱ったところ、見事にやられてしまいました。
詳細は書けませんが、最初から返済の意思がなかったのは明白で、かつ、この部分は外資系のファイナンス会社も大きなミスをしていたのです。
それは、ファイナンス会社に対して、今回の債務者の会社の部長職の担当者が、言葉巧みに、ウソを巧妙について、同社の代表者と面談させず、同社とは違う場所に呼び出して代表者との面談と言う金融では基本中の基本を省かせてしまったのです。
このことから、すでに面談時には、蛻の空状態であった会社に対してローンを通してしまったのです。
もちろん決算書も粉飾されたもので、事故が起きてしまったのです。

そして、2つ目の話です。
私が所属する社団の案件で、紹介者が悪質な詐欺師と言う案件に遭遇しました。
これも詳細は書けませんが、簡単にどのようなことであったかと言うと、某事業協同組合が顧客で、社団の信用できる会員から紹介された人物からの紹介案件でした。
顧客の財務内容も良く、希望するファイナンスも問題なくできる状況で、順調に話を進めていました。
ところが、ファイナンスアレンジメント料、要は報酬の話で、初回取引の場合、普段あまりない相談がありました。
それは、紹介者の先に、顧客の事業協同組合とアドバイザリー契約を締結している会社があって、報酬はこの会社を通してほしいと言うのです。
これは、社団にしろ私の個人会社であっても、原則初回取引の場合、顧客と直接ファイナンスアレンジメント契約を締結して、ファイナンスアレンジメント料も直接いただくようにしています。
なぜなら、既存取引の実績がある信頼できる紹介者や紹介会社であれば、ケースによっては、紹介会社経由でやる場合もありますが、初回取引の場合、紹介者に対しては、ファイナンスを受ける当事者のように金融のチェックがあるわけでもなく、身分証明書をチェックできるわけでもないことから、万一事故が起きた時、ファイナンスアレンジメント料の回収が非常に難しくなるからです。
今回はまさにこのようなケースになるところだったのです。
顧客との面談時に、アドバイザリー契約を締結している会社の担当責任者(後で分かりましたが実質的な代表者)と会ったのですが、面談自体、変な話でした。
面談した時に開口一番告げられたのは、まったく聞かされてもいないのに、ファイナンスの実行希望日が、面談の当日で、自己資金で手当てしたから、実は資金は必要ない。
でも、せっかく来てもらったから、すぐに調達できるのであればお願いしたいと言う、まったくあほらしい話で、必要ないなら止めようと言ったのですが、債務者がまともそうだったのと、その債務者の代表から、せっかくだからお願いしたいとの申し出があったため、話を進めることにしたのです。
でも、長年このような仕事をしていると、会えばもちろん、名刺を見ただけでも、怪しいのではないかと言う第六感が働きます。
債務者になる顧客はまともそうだけれど、報酬を経由してほしいと言う顧客とアドバイザリー契約を締結している会社の責任者がどう見ても怪しく感じたのです。
まずは人相が悪い。
目が泳ぐ。
言っていることが道理に合わない。
とにかく、体中から怪しさがプンプン臭うのです。
そして、調べてみたら、とんでもない詐欺師だったのです。
最近は消したようでですが、当時はネットにも出ている位で、しかも、その人物の地元の同業者にたまたま知り合いがいて確認したら、手数料の持ち逃げや横領やとにかくやばい人物であることが判明したのです。
さらに、社団の信頼できる会員から紹介された紹介者も、これはその信憑性を確認したわけではないから100%の話ではありませんが、詐欺で、詐欺師と特定できた人物ほどではないにしても、ネットではノトーリアスな人物でした。
この人物は頼りなさそうなところがある人物でしたが、人格は悪くなさそうで、事実は分かりませんが、ただ、詐欺師と一緒に仕事をしていることだけでもNGなので、この件は断り、今後の取引もご遠慮願ったのです。
今回は、まさに、ファイナンスアレンジメント料を社団に支払わず、この報酬を独り占めにしてかすめ取ろうとしていたのではないかと思います。
そして、こんな人物とアドバイザリー契約を結んでいる、一見まともそうに見えた会社も、ただ単にお人良しで、よく調べないでアドバイザリー契約結んでいるのか、それともグルで、先述のオートローン同様、融資詐欺をもくろんでいるのか、この件は金額も7億円と大きかったから、騙されなくて良かったと思いました。
今日は、恥ともいえる醜態について書きましたが、油断は禁物、心得違いをしている悪人はあっちこっちにいます。
おかしいなと思ったら、できる限り調べなきゃいけないと思った次第です。 
posted by bhycom at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

不動産ファイナンスの難しい案件

不動産ファイナンスの難しい案件とは何か?
過疎地の案件とか、リゾート案件とか、宗教法人の案件とか、開発許可がまだ降りていない山林や原野などが、不動産ファイナンスの難しい案件になります。
このような案件は100%難しいことをご理解いただきたいと思います。

@過疎地の案件
不動産ファイナンスにおける過疎地とはどのような地域を指すかは、様々な考え方がありますが、簡単に言えば、土地の坪単価10万円以下の地域とご理解いただくと分かりやすいと思います。
もう少し違った言い方をすれば、県庁所在地及び、これに準ずる都市周辺以外の地域と思っていただければあたっていると思います。
ただ、坪単価が10万円ぎりぎりあるからと言って、面積が数千坪と言う物件は基本的に不可です。
なぜなら、物件評価はあっても流動性が低いから難しいのです。    

Aリゾート案件
リゾート案件は、物件の流動性が高い経済状況までにはなっていないので、課税評価が相当あったとしても、ファイナンスの担保価値としての評価は確定しづらい現況から難しい状況が続いています。
だから、超短期のブリッジファイナンスにおいても、物件評価は0と言う見方をしますので、転売先との契約状況、そして転売先の資金力を含む与信に100%頼らざるを得ないので、非常に難易度が高くなります。
また、不動産の有効活用のように、所有不動産を担保に運転資金を調達するような資金調達は、リゾート物件では非常に難しいとご理解ください。   

B宗教法人の不動産ファイナンス
このファイナンスは一般的ではないから、利用される方は少ないと思いますが、資金調達のコンサルを仕事にしている方にとっては、難しいファイナンスだけに逆によく相談されることがあると思います。
宗教法人の不動産ファイナンスは概ね次のようにご理解いただければと思います。
簡単に言えば宗教法人の本業、いわゆる宗教活動に関係している不動産を担保としてのファイナンスはできません。
現状で宗教活動に使っていない空き地などで、万一なくなっても、宗教活動に差しさわりがない物件であれば、檀家とか、総本山のような関係各所の承諾などが条件になりますが、可能性は出てきます。
また、宗教法人が、投資事業として所有している物件は対象になります
以上のように、宗教活動に利用している不動産を担保としたファイナンスは不可だとご認識いただいてよろしいかと思います。 

C開発許可が下りていない開発物件の案件
100%ダメと言うわけではありませんが、このような物件に投資しようとする投資家はなかなか見つかりません。
開発許可が下りていない案件でも、開発許可なしの現況のままで転売できる、鉄板ともいえる転売先との売買契約があるのなら別ですが、このようなことは稀なので、開発案件は開発許可が下りてからでないとブリッジファイナンスの対象にはなりにくいとご認識ください。 

D地上げ案件です。
地上げであっても地上げ部分の物件のみで、不動産としての価値がある場合とか、転売先と売買契約が結ばれていれば問題はありませんが、このようなケースは本当に稀で、地上げ案件は、ほぼ全域すべての地上げが終わって初めて、それ相応の不動産価値が出るので、このような不確定要素の高い案件に投資しようとする投資家はまずいないので、少なくとも私はこのような案件はお断りしています。
これは地上げでなくても、空室渡しの条件で転売先と売買契約を結んでいるブリッジファイナンスでも同じです。
テナントや入居者の退去が残っている段階でのファイナンスは、地上げ案件同様、非常に難しいとご理解ください。
ファイナンス時にはすべての退去が完了しているか、ファイナンス時に法的にも問題がない、退去に関する同意書がすべて完備していないと難しいとご理解ください。
posted by bhycom at 01:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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