実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2014年09月09日

未完成リスク

不動産ファイナンスにおける未完工リスクの話を以前しました。
未完工リスクをご覧ください。
今回はは別の業界のファイナンスにおける未完成リスクの話です。

ファイナンスを提供する側にとっては重要ですが、利用客からすると大して重要なポイントではないと思われているのが、未完成リスクの問題です。
たとえば次のような話です。 
仕入資金の資金調達で問題になります。
多くの会社は商品を仕入れるお金よりも、商品を売却して販売先から回収するお金のほうが後になるから、仕入資金の資金調達が必要になります。
この調達を取引銀行からタイムリーに融資を受けることができるのであれば何ら問題はありません。
しかしながら、この融資が難しいのが多くの会社にとっては問題で、私のような者に、この資金調達の相談が来るのです。
この時、仕入先がしっかりした信用力がある会社であればいいのですが、次のようなことがよくあります。
あなたの会社は販売先から大量の受注をし、その商品の製造を仕入先に依頼する場合です。
先に販売先から仕入先に支払う資金を支払ってもらえない場合、この資金調達が必要になります。
この時、ファイナンス会社から、あなたの会社(債務者)の属性や与信とともに注意するのが、仕入先の商品の未完成リスクです。
未完成リスクとは、ファイナンス会社が、仕入先に支払うお金をあなたの会社に融資した場合、仕入先が、販売先が満足できる商品を本当に完成できるかどうかのリスクを指します。
そして、このリスクには2種類のリスクがあります。
一つは、仕入先の製造実績や技術の問題で、もう一つは仕入先の破綻リスクです。
つまり、ファイナンス会社にとって、あなたの会社に融資したお金は、仕入先が販売先が満足する水準の商品を製造し、その商品を販売先に販売して代金を回収することで、初めて融資したお金が戻ってきます。
だからあなたの会社の与信が高く、信用力満々なら、依頼した仕入先が途中で破綻したり、不良品を製造し、仕入先に支払ったお金が無駄になったとしても、あなたの会社が自己資金なりで返済してくれるから良いものの、あなたの会社にそこまでの資金力がない場合は、ファイナンス側にとって、商品の未完成リスクはとても大きな問題になるのです。
債務者与信による資金調達ではなく、販売先の信用力を利用した資金調達の場合、未完成リスクは重要になると言うことをご認識いただきたいと思います。
posted by bhycom at 00:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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