実践的資金調達原論 「思うように資金調達ができない方へ」worldheritage512_2_20120529004622.jpg

2014年08月21日

こんな資金調達は100%できない 「自己資金、担保なしの中長期投資編」

ファイナンスアレンジの仕事を長くしていると、あり得ないサポート不可能な資金調達案件によく遭遇するものです。
最近は現実的な案件しか取り扱いをしないから数は減りましたが、それでもこの種の案件は本当に多いですね。
どのような案件かと言うと、一言でいうと、自己資金、担保なしの中長期投資の案件です。
言い換えれば、100%信用だけで他人から長期間資金を借りて投資する案件です。
これがまだ不動産を取得して、中長期に不動産を保有するための資金調達と言うことであれば、取得資金価格が特に低ければ、理屈から言えばあり得ます。
でも、現実的には成約するのは稀です。
住宅ローン系のアパートローンを利用するような案件ならあり得ると思いますが、弊社ではこの種のローンはサービス外なので稀なのかもしれませんが。
ただ、本当に良い物件は、今のような経済状況になると足が速く、案件自体も稀少だから、中長期の不動産投資は、フルローンなんてことではなく、ある一定の自己資金をもって取り組まないと取得しにくいと思います。
本当に良い物件と思ったら、自己資金で手付金を用意するぐらいでないと、なかなか理想的な物件取得は難しいものです。
それに、ローンで取得する中長期投資は、LTV:Loan to Valueが低ければいいけれど、フルローンまで行かなくてもLTVが高いと、投資期間が長い場合は、経済状況や不動産市場の変化への抵抗力が低いから、本当にリスクは小さくなく個人的には好きではないですね。
自分が昔、えらい目にあっていてトラウマがあるのかもしれないけれど、自己資金がない不動産ビジネスは短期勝負に限ると思っています。
ここからは宣伝になってしまうけれど、
戸建業者、アパート開発業者向けファイナンス (戸建ファイナンス)の現況 の中で紹介している
・戸建ファイナンス or ブリッジファイナンス スキーム図
・戸建業者、アパート開発業者向けファイナンス 続編 ブリッジファイナンスなど
・戸建業者、アパート開発業者向けファイナンス
のような戸建ファイナンスとかブリッジファイナンスなどのソリューションを利用していただければ、短期転売のような短期勝負のビジネスは、物件さえ見つけることができれば本当に事業になると思います。
ぜひ、ご検討いただければと思っています。

いずれにしても、不動産事業は自己資金がなくても、優良物件を見つけるお力があれば可能です。
でも、そうではない業種で、自己資金ゼロで、与信も低いのに、中長期にわたる新規事業を計画される経営者が多いのには驚きます。
書けないぐらいの数がありますが代表的な案件を3つ紹介します。
  
@九州の過疎地リゾートホテルの開業資金案件
 債務超過で現預金100万円未満なのに、3億円を最低10年融資を受けるという案件。

A新規事業として太陽光発電事業の設備資金案件
 融資額10億円を3年融資を希望。
 債務超過ではないものの、既存売上2億円、前期の当期利益は赤字。

B飲食新店舗開発のための資金調達案件
 売上は1億円で債務超過もなく前期も黒字決算。
 資金調達の額も500万円と大きくはありません。
 でも、現預金過小、代表者の役員報酬や人件費に未払い有。
 さらに不良在庫が数千万円レベルで存在し、実質的には債務超過懸念。
   
詳しくは書けませんが、この状況をご覧になって、あなたが資金を提供する側だったとしたら、融資を行いますか?
もちろん経済状況がもっと加熱していて、融資競争が激化しているような時であれば、行われる可能性はあります。
でもその結果一部上場だったA社は、@のような案件にも融資をしまくって事実上破綻しましたし、
Aは設備の完成リスクを考えなければ、収入は確定しているから、銀行が融資合戦をしているような状況であれば、融資を実行する銀行もあるかもしれません。
でも、少なくとも現在は無理です。
だから、現実的な資金調達で事業計画を考えていただかないと、労力と時間のロスが大きくなるだけです。
@とAのような融資が可能なら、私だって、第三者の資金調達を手伝っていないで、自分で事業を検討します。
なぜしないか?
それは不可能だからです。
posted by bhycom at 03:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 資金調達 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。